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【ブリュッセル=畠山朋子】米国のバイデン大統領と欧州連合(EU)の執行機関・欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長は28日、エネルギー安全保障での協力を強化するとの共同声明を出した。欧州の天然ガスの主要な調達先であるロシアとの対立激化で懸念される、供給の不安定化に備えるものだ。

EUは域内で使用する天然ガスの約4割をロシアからの輸入に頼っている。ロシアがウクライナに侵攻して米欧が経済制裁を科した場合、天然ガスの供給停止といった対抗措置も想定されている。共同声明は「ロシアによるウクライナへのさらなる侵略などで生じる供給ショックを避けるため、世界中からの天然ガスの継続的な供給に向け、協力している」と強調した。
米国とEUは、2月7日にエネルギーに関する会合を開き、具体的な対応を協議する。米国からの液化天然ガス(LNG)の購入拡大や中東やアジアからの調達ルートの構築などが協議される見通しだ。EUでは、加盟国共同のガスの備蓄についても検討している。