軍事力はロシアが圧倒、予算は10倍以上…ウクライナには正規軍以外に民間人の「領土防衛隊」も

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 【モスクワ=工藤武人】ロシアは24日、ウクライナへの攻撃に踏み切った。世界有数の軍事大国ロシアは、戦力面ではウクライナを圧倒している。

ロシア軍、クリミアから戦闘機24機など撤収…軍用飛行場の爆発受け

 露軍の総兵力は約90万人とされており、約26万人のウクライナをはるかに上回る。ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、ロシアの2020年の軍事費は約617億ドル(約7兆970億円)と米中インドに次いで世界4位だった。約59億ドル(約6780億円)のウクライナとは10倍以上の差がある。

ウクライナ軍の演習で使用された対戦車ミサイル「ジャベリン」(18日、ロイター)
ウクライナ軍の演習で使用された対戦車ミサイル「ジャベリン」(18日、ロイター)

 米国の駐全欧安保協力機構(OSCE)大使は18日、ウクライナ東部の親露派武装集団を含め、ウクライナ内外に展開する露軍の勢力が約16万9000~約19万人に膨らんだと指摘した。露軍の地上部隊の兵力は約36万人とされ、露軍は地上部隊の約半数をウクライナ周辺に派遣したことになる。

 露軍はウクライナの首都キエフまで最短約90キロ・メートルに位置するベラルーシに、合同軍事演習名目で、極東地域を管轄する東部軍管区から戦力の約6割を移動させ、最新型防空ミサイルシステム「S400」も運び込んだ。短距離ミサイル「イスカンデル」や地上部隊の進軍を上空から支援する攻撃機「Su(スホイ)25」も投入している。

 陸軍に二つしかない戦車師団は、いずれもウクライナ周辺に集まっており、ロシアが2014年に併合したウクライナ南部クリミア沖の黒海には、上陸作戦が可能な大型揚陸艦も投入された。

 対するウクライナ軍は14年から東部での親露派武装集団との紛争で実戦経験を重ね、地上部隊の兵力ではウクライナ周辺に展開する露軍に匹敵する15万人規模まで膨らんだ。ただ、戦車や火砲などは旧ソ連時代のものが主流で、東部での紛争による損失も多く、ロシアほど近代化が進んでいないとされる。

 ウクライナ軍は、北大西洋条約機構(NATO)加盟国から供与された対戦車ミサイル「ジャベリン」やトルコ製の攻撃無人機(ドローン)「TB2」を保有するが、TB2は露軍が電子戦兵器を駆使すれば威力を発揮できないとみられている。

 戦力で劣るウクライナは国家総動員態勢を整えており、市街地でのゲリラ戦も想定しているようだ。今年1月には、国民によるレジスタンス(抵抗運動)に関する法律が施行され、正規軍とは一線を画した「領土防衛隊」には民間人も参加可能になった。

 ウクライナの国防相と軍総司令官は今月12日に発表した共同声明で、ロシアに「地獄へようこそ」と呼びかけ、徹底抗戦する決意を改めて表明していた。

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