「ロシア機がキエフ上空で編隊飛行」ウソ情報、男性は「条件反射的にリツイート」

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 ロシアによるウクライナ侵攻を巡り、ウソや真偽不明の情報が、日本国内のSNSユーザーの間にも広がっている。虚偽の情報が 蔓延まんえん すれば、誤った世論が形成される恐れがある。専門家は不確実な情報をみだりに拡散しないように呼びかけている。(今泉遼、鈴木貴暁)

飛び地封鎖と猛反発のロシア、「痛みを感じる方法で報復する」と警告

■2年前の動画

 「ロシア憎しという心情で条件反射的にリツイート(転載)してしまった」

 米カリフォルニア州に住む日本人の会社員男性(43)は、ロシアが侵攻を始めた先月24日、ツイッターの投稿を拡散したことを悔やんでいる。

 このツイートには、編隊を組んだ航空機が低空飛行する映像とともに、<ロシア機がウクライナの首都キエフ上空を飛んでいる>との説明が添えられていた。現在も約260件のリツイートと、約730件の「いいね」がつけられており、その中には、複数の日本人とみられるユーザーも含まれている。

 だが、実際には、この映像の元となる動画は、動画投稿サイト「ユーチューブ」で2020年から公開されており、そこには、ロシアの首都モスクワで行われたパレードのリハーサルとの説明がつけられていた。

 男性は10年以上ツイッターを利用している。「フェイクニュースの拡散はしたくないので、いつもなら真偽をある程度確認する」としたうえで、「親しいウクライナの知人から現地の状況を広めてほしいとの願いも聞いていたが、今思えば、制空権を取っていない状況で、こんなに飛行機が整然と飛ぶのはあり得ないと思う。軽率だった」と話した。

13件「誤り」「不正確」

 真偽不明の情報を検証する動きも出ている。大学教授らが17年に設立した認定NPO法人「ファクトチェック・イニシアティブ」(東京)は、ウクライナ情勢に関する情報を100件以上収集。協力組織が「キエフ上空を飛行するロシア機」の動画など13件について「誤り」「不正確」などと判断し、特設ページで公表している。

 メディアリテラシーに詳しい法政大の坂本 じゅん 教授(情報教育論)は、偽情報を広げないために、〈1〉信頼性の高いメディア以外の情報はみだりに共有せず、「いいね」もしない〈2〉発信者のプロフィルなどを確認し、出所を調べる〈3〉グーグルの画像検索ツールなどを使い、過去の画像の使い回しではないかを調べる――などを挙げる。

 坂本教授は「ファクトチェックでは追いつかないほど偽情報が氾濫している。情報を受け取る個人ができる範囲の対策を取ることが大切だ」と呼びかけている。

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