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【ジュネーブ=森井雄一】国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、ウクライナ国外に逃れた難民は20日時点で約349万人に上った。ほぼ1週間で難民が100万人増加する深刻な状況が続いている。難民の9割は女性と子どもで、国連人道問題調整事務所(OCHA)は、ウクライナ国内外で人身売買や性的搾取などの危険性が飛躍的に高まっていると懸念を示している。

難民らに対して、避難先となっている各国の当局も、被害に巻き込まれないよう注意を促している。
フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官が20日、ロシアのウクライナ侵攻で家を追われ、国内外に避難した人数が1000万人を超えたとツイッターで明らかにした。避難民の急増に伴う人道危機の深刻さが浮き彫りとなっている。
ウクライナの人口約4200万人の4分の1近くが、国内外への避難を強いられており、グランディ氏は「ウクライナでの戦争は非常に悲惨だ」と述べた。
避難先の国別では、ポーランド約208万人、ルーマニア約54万人、モルドバ約37万人、ハンガリー約31万人。すでに他の欧州各国にも多数逃れており、一部の国では、受け入れ態勢が限界に近づいているとの見方も出てきている。
OCHAなどによると、橋や道路が破壊されたことや安全な避難先に関する情報不足、治安の悪化などで1200万人以上の民間人が避難できず、戦地に取り残されているとみられる。