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【ニューヨーク=寺口亮一】ウクライナ情勢に関する国連緊急特別総会は24日、ロシアの軍事侵攻によって悪化したウクライナの人道状況の改善を求めるフランスなど主導の決議を欧米や日本、ウクライナなど140か国の賛成で採択した。今月2日に141か国の支持で採択したロシアの侵略に関する非難決議とほぼ同じ賛成を得た。

反対はロシア、ベラルーシ、北朝鮮、エリトリア、シリアの5か国。棄権は中国やインドなど38か国だった。
決議は、ロシアがもたらした悲惨な人道状況に「遺憾の意」を表明し、戦闘の即時停止や民間人の保護、人道支援活動の安全確保を要求している。
一方、ロシアに言及せず人道状況の改善を求める南アフリカ提出の決議案も採決する。
23日の総会では、ウクライナのセルギー・キスリツァ国連大使が人道支援活動を進め、侵略を食い止めるための「強力なメッセージだ」と述べ、仏など主導の決議案に賛同を呼びかけた。
各国の演説では無差別攻撃に非難が相次いだが、ワシリー・ネベンジャ露国連大使は「反ロシアの政治的ショーだ」と反発した。
一方、安全保障理事会では23日、露主導の人道支援に関する決議案が否決された。ロシアへの言及がなく、賛成はロシアと中国のみで、採択に必要な9か国に届かなかった。残る13の理事国は棄権した。