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【ドバイ=工藤彩香】アラブ首長国連邦(UAE)で昨年10月から開催されたドバイ国際博覧会(万博)は、3月31日で閉幕日を迎えた。ウクライナ館で同国文化などを紹介してきたウクライナ人のスタッフたちは、母国に帰国するかどうかで頭を悩ませていた。
約40人のスタッフの一人、マクシム・イエフィメツさん(24)はウクライナ西部リビウの出身だ。家族は戦闘激化を受け、隣国ポーランドに避難した。自身も当面は別の国で暮らすことを考えているという。「もう帰る家がない。家族と一緒にいたいが、ポーランドは難民であふれ、家も見つからないらしい。しばらくは侵攻の影響が少ない国で暮らしたい」と話した。
一方、ウクライナ館にはロシア軍の侵攻以降、来館者から多くの連帯のメッセージが寄せられている。1階から3階までの展示スペースの壁は、「くじけないで」、「ウクライナに平和を」などと書かれた色とりどりの紙でびっしりと埋め尽くされている。
スタッフによると、侵攻の数日後にメッセージが寄せられ、今では数千枚以上になった。メッセージは今後、前線の兵士や市民を勇気づけるために活用する予定という。