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【パリ=山田真也】フランスで10日に行われた大統領選挙の第1回投票は、現職のエマニュエル・マクロン氏が首位で決選投票に進出することが確実になったが、2位のマリーヌ・ルペン氏の追い上げを受けた。「反極右」を掲げるマクロン氏に対し、ルペン氏は「反マクロン」勢力の結集を目指している。

決選投票でマクロン氏の大きな課題は、第1回投票で乱立していた左派候補の票の取り込みだ。善戦した急進左派「不服従のフランス」のジャンリュック・メランション氏は「ルペン氏に1票たりとも投票してはならない」と強調し、環境政党「欧州エコロジー・緑の党」のヤニック・ジャド氏らもマクロン氏への投票を訴えた。
だが、労働者層など左派系の有権者は、マクロン氏が実施した富裕層減税などに反発しており、楽観できる状況ではない。
一方、ルペン氏はマクロン氏への批判票を集めたい考えだ。10日には「第1回投票でマクロン氏に投票しなかった全ての人に、私に投票するよう呼びかける」と訴えた。
敗北したもう1人の極右候補、エリック・ゼムール氏は「私は自分の敵が誰かを認識している。ルペン氏に投票するよう呼びかける」と述べた。ルペン氏は決選投票でも、低・中所得者層への経済支援策などを訴え、左派、右派を問わず支持拡大を図る。