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【キーウ(キエフ)=笹子美奈子】ウクライナ国営通信によると、同国に侵攻したロシア軍兵士の「戦争犯罪」を追及する初の裁判で、民間人殺害の罪に問われている軍曹ワジム・シシマリン被告(21)に対する公判が18、19の両日、キーウの裁判所であった。被告は起訴事実を認め、検察は終身刑を求刑した。

検察は、被告が侵攻直後の2月28日、東部スムイ州の村で自転車に乗った男性に発砲し殺害したとして起訴した。殺害は計画的だったとも指摘した。公判は20日も開かれる。
タス通信によると、露大統領報道官は18日、ウクライナが露軍兵士を戦争犯罪で裁くことについて「許されない。多くの事件は偽物だ」と反発した。
ウクライナの検察当局は1万1000件以上の戦争犯罪を捜査している。ロシア軍の45人については、民間施設の攻撃といった戦争犯罪の証拠が既に集まっており、裁判にかけることができるとしている。
一方、国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は18日、独自調査として、露軍が一時占領したキーウ郊外と北部チェルニヒウ州で住民の殺害、拷問や監禁など「明らかな戦争犯罪」を65件確認したとする報告書を公表した。