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【キーウ(キエフ)=笹子美奈子】タス通信によると、ウクライナ東部ドネツク州の親ロシア派武装集団トップは19日、南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所から投降したウクライナ兵士は「半数を超えたところだ」との認識を示した。兵士の移送は完了していない模様だ。

ウクライナ軍参謀本部は18日朝の発表で、製鉄所が露軍による空爆を受けたとしている。武装集団トップは「司令官級の兵士が残留している」と述べており、露側は製鉄所の完全掌握に至っていない可能性がある。
露国防省は19日、製鉄所に籠城していたウクライナの武装組織「アゾフ大隊」の兵士ら771人が新たに「投降した」と発表した。露側の主張では、16日以降、計1730人が親露派の支配地域に移送されたことになるが、ウクライナ側は退避したとする兵士は17日に264人と公表して以降、人数は更新していない。
ウクライナ側が求めている露軍兵士との捕虜交換は交渉が難航している模様だ。ミハイロ・ポドリャク大統領府顧問は18日、地元ラジオで、交渉に国際機関や複数国の「仲介者」が関与していることを明らかにした一方で、「難しい状況にあり、現時点でコメントは控えたい」と語った。