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【ワシントン=蒔田一彦】中国共産党政権が学生らの民主化要求運動を武力弾圧した1989年6月4日の天安門事件を広く伝えようと、運動に参加した元学生らが米ニューヨークに記念館を設立する活動を始めた。まずは仮設の記念館をオープンさせるために50万ドル(約6400万円)の資金を集めるのが目標で、6月からワシントンで事件に関する特別展を開き、活動をアピールする。

発起人である
香港では、民主派団体が運営していた展示施設が昨年、当局の圧力を受けて閉鎖した。王氏は運営に関わっていなかったが、「中国共産党は事件を国民に知らせたくない。我々が対抗する手段の一つは事件の記憶を風化させないことだ」との思いを強くしたという。
今年1月の活動開始から4か月で約30万ドルの寄付が集まった。米国に住む中国系の個人からの寄付が大半だという。王氏は「事件の日付にちなみ89ドル64セント寄付する人が多くいる。記念館に対する人々の思いに感銘を受けている」と話す。
来年6月4日に仮設の記念館をニューヨークにオープンさせ、さらに資金を集めて常設記念館の開設を目指す。事件に関する資料の収集も進めており、一部を紹介する特別展を6月13日からワシントンで開催する。