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ロシアのプーチン大統領が、21年間に及ぶ戦争の末に領土を拡大した帝政ロシアのピョートル1世(大帝)を引き合いに、ウクライナ侵攻を正当化した発言が波紋を広げている。米CNNは、プーチン氏の侵攻目的が、「帝国ロシアの復活」であることが明確になったと分析した。
プーチン氏は9日の会合で、ピョートル1世率いるロシアが1721年、スウェーデンとの北方戦争に勝利したことに触れ、「彼は何かを奪ったのではない。奪還して強固にしたのだ」と指摘した。「領土を奪還し、強固にすることは我々の任務だ」とも語り、この日が生誕350年の節目だったピョートル1世を自身に重ね合わせた。
プーチン氏はウクライナへの侵攻目的として、東部のロシア系住民の保護や、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)への加盟阻止などを挙げてきたが、「領土奪還」については言及していなかった。
ロシアとの停戦協議を担当してきたウクライナ大統領府のミハイロ・ポドリャク顧問は11日、SNSで、ロシアの「真の狙い」は領土獲得や大量殺害などにあると指摘し、「自分たちを殺しに来る人と何を協議すればよいのか」と不快感をあらわにした。