脱中国依存を図る韓国、尹錫悦大統領が奔走する「原発セールス」

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 【マドリード=溝田拓士】韓国の 尹錫悦ユンソンニョル 大統領がスペインで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席し、半導体や原発などの「トップセールス」に奔走している。韓国大統領として初参加した同会議を足がかりに経済安保で欧州各国との連携を強め、「脱中国依存」を図る狙いだ。

 尹氏はマドリードのホテルで29日朝、オランダのルッテ首相との2国間会談に臨み、韓国の半導体企業に対する協力を要請した。オランダは、「半導体王国」の韓国が今後の成長戦略で重視する国だ。特に、関連装置の安定的な供給網を構築するため、有力企業ASMLとの協力強化を望む。

 尹氏に先立ってサムスン電子トップの 李在鎔イジェヨン 副会長も今月中旬にオランダを訪問し、ルッテ首相やASMLの最高経営責任者(CEO)と相次いで会談した。

 5月に就任した尹氏は、人工知能(AI)などの先端技術や軍事技術に不可欠な半導体を「国家安保の資産で韓国経済の根幹」と位置づける。5月20日には、訪韓したバイデン米大統領をソウル郊外にある世界最大級の半導体生産工場に招き、米韓の協力も確認した。

 原発輸出の推進も今回の主眼の一つで、原発の導入を進めるポーランド、チェコと2国間会談を組んだ。韓国企業が受注を狙っており、尹氏も「原発セールスに奔走する」と語ってきた。尹氏の売り込みに連動する形で、産業通商資源相が28日からこの2国を歴訪中だ。

 保守の尹氏は、左派の 文在寅ムンジェイン 前政権の「脱原発」方針から転換し、原子力産業の振興と輸出に力を入れる。

 尹氏にとって今回は初の外遊でもあり、3日間の滞在中に計画した2国間会談は計9件に上る。

 尹氏の動きは、韓国の対中戦略の転換も意味する。韓国にとって中国は最大の貿易相手国で、韓国政府の統計によると、昨年は金額ベースで中国向けの輸出が25・3%、輸入は22・8%を占めた。

 尹氏に同行する 崔相穆チェサンモク 経済首席秘書官は28日、マドリードで記者団に「中国の成長は鈍化してきた。代わりになる市場が必要だ」と述べ、自由民主主義の価値観を共有できる欧州に市場を広げていく姿勢を示した。

スクラップは会員限定です

使い方
「国際」の最新記事一覧
3125717 0 国際 2022/06/30 05:00:00 2022/06/30 12:07:31 2022/06/30 12:07:31 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/06/20220629-OYT1I50184-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込みキャンペーン

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)