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【マドリード=溝田拓士】韓国の

尹氏はマドリードのホテルで29日朝、オランダのルッテ首相との2国間会談に臨み、韓国の半導体企業に対する協力を要請した。オランダは、「半導体王国」の韓国が今後の成長戦略で重視する国だ。特に、関連装置の安定的な供給網を構築するため、有力企業ASMLとの協力強化を望む。
尹氏に先立ってサムスン電子トップの
5月に就任した尹氏は、人工知能(AI)などの先端技術や軍事技術に不可欠な半導体を「国家安保の資産で韓国経済の根幹」と位置づける。5月20日には、訪韓したバイデン米大統領をソウル郊外にある世界最大級の半導体生産工場に招き、米韓の協力も確認した。
原発輸出の推進も今回の主眼の一つで、原発の導入を進めるポーランド、チェコと2国間会談を組んだ。韓国企業が受注を狙っており、尹氏も「原発セールスに奔走する」と語ってきた。尹氏の売り込みに連動する形で、産業通商資源相が28日からこの2国を歴訪中だ。
保守の尹氏は、左派の
尹氏にとって今回は初の外遊でもあり、3日間の滞在中に計画した2国間会談は計9件に上る。
尹氏の動きは、韓国の対中戦略の転換も意味する。韓国にとって中国は最大の貿易相手国で、韓国政府の統計によると、昨年は金額ベースで中国向けの輸出が25・3%、輸入は22・8%を占めた。
尹氏に同行する