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【キーウ(キエフ)=深沢亮爾】ウクライナ非常事態庁などによると、ロシア軍が1日、南部オデーサ州の集合住宅などにミサイルを撃ち込み、子供を含む21人が死亡、約40人が負傷した。ミサイルは黒海の方向から発射されたとみられる。ウクライナ軍は前日に黒海西部のズミイヌイ(蛇)島を露軍から奪還しており、報復の可能性もある。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は6月30日のビデオ演説で、ズミイヌイ島の奪還に関し、「黒海の状況を大きく変えるだろう」と述べ、自軍の兵士らをたたえた。「島の安全や、(露軍が)戻って来ないとの保証もない」と慎重な見方も示した。
ズミイヌイ島は約0・2平方キロ・メートルの小島だが、穀物の一大輸出拠点であるオデーサ沖にある要衝で、露軍が2月の侵略開始直後に制圧してからも双方が争奪戦を展開してきた。
露軍艦艇は黒海の封鎖を続けており、ズミイヌイ島の奪還がウクライナ産穀物の輸出再開に結びつくかどうかが焦点となる。ウクライナ軍が今後、最大射程約300キロ・メートルとされる「ネプチューン」など地対艦ミサイルを配備すれば、露軍にとって脅威となるとみられている。