対露ガス禁輸 準備加速を…米ブルッキングス研究所上級研究員 マイケル・オハンロン氏 [分析 ウクライナ危機]

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 両軍ともに多数の死傷者を出し、都市の建物に大砲が向けられる戦況をみると、第1次大戦よりも残酷だ。両軍とも決定打を欠き、この状況はしばらく続くだろう。すでに多くの犠牲を出したからこそ、両陣営とも「戦争に勝てる」と自らに言い聞かせ、戦いに全力を傾けざるを得ない状況だ。

ロシア軍、ウクライナ東部ハルキウを2度攻撃…州全体の制圧へ攻撃強化

 米欧が行っている軍事支援は、ウクライナが存立し続けるには十分だが、失った領土を取り戻すには不十分だ。米国が今後、どんな長射程兵器を供与しても、戦争に勝つための「ゲームチェンジャー」にはなり得ない。外交の機会や選択肢を検討して戦争をいかに終わらせるか、真剣に考える時が来ている。

 平和までは長い道のりだ。仮に停戦しても、和平実現にはロシアが占領、侵略している領土問題を解決する必要がある。領土問題では両国ともに譲らない姿勢で、合意実現は非常に困難だが、逆に領土に関する何らかの妥協ができれば、より持続的な平和につながる。

 だからこそ、西側諸国は領土問題に関してもウクライナを援助すべきだ。他国がウクライナに一部領土の譲渡を指示することはできないが、特定の地域で主権を共有することや、将来的な住民投票などアイデアを出すことはできる。

 対露制裁の効果でロシア経済は悪化する一方、燃料価格の高騰で対外収支は悪くない。米欧はロシアの天然ガスの禁輸に向けた準備をさらに進めなければならない。侵攻をやめない限り天然ガスを巡る状況が悪化するとプーチン大統領に警告し、代替の供給源を開発し続けることが重要だ。

 この危機は日本や東アジア、中国にとっても教訓だ。中国が台湾に侵攻するようなことがあれば、同様の対応で経済的な罰を受けるということを知らせておく必要がある。(聞き手・ワシントン支局 田島大志)

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