メモ入力
-最大400文字まで
完了しました
【キーウ=深沢亮爾】ロシア国防省は3日、声明を出し、ウクライナ東部ルハンスク州を制圧したと宣言した。セルゲイ・ショイグ露国防相がプーチン大統領に対し、攻防が続いていたウクライナ側の最後の拠点都市リシチャンスクと周辺の集落を「完全に管理下に置いた」と報告したという。


米政策研究機関「戦争研究所」は2日、露軍が数日以内に同州全域を完全に支配する可能性とともに、ウクライナ軍が「計画的に撤退」したとの見方を示した。露軍は、同州とドネツク州をあわせたドンバス地方の完全制圧を目指している。ウクライナ側は、今後の焦点となるドネツク州の攻防に向けて、兵力を集中させている可能性がある。
インターファクス通信によると、ルハンスク州の親露派武装集団も2日夜、リシチャンスクで「市庁舎を管理下に置いた」と主張していた。
ロイター通信などによると、ドネツク州の主要都市で3日、多連装ロケットシステムを用いた露軍の攻撃が相次いだ。スラビャンスクでは約15か所で火災が発生し、少なくとも6人が死亡したという。その南方のクラマトルスクでは、ホテルや住宅地が狙われた。
また、ウクライナ軍は3日未明、南部オデーサ州で、再び露軍のミサイル攻撃があったと発表した。黒海に面する海岸近くの保養施設が被害を受けたという。同州では2日、海水浴場で爆発が起き、遊泳中の男性が死亡した。地元メディアは、漂着した機雷が爆発したと伝えている。
ウクライナ国営通信によると、3日午前には、東部ハルキウ、北部スムイ、南部ミコライウの3州も露軍の攻撃を受けた。