ロシア軍がルハンスク州制圧、祝賀ムードなし…4か月かかり犠牲も多数

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 ロシアのプーチン政権が3日、ウクライナ東部ドンバス地方の一角、ルハンスク州の制圧を宣言した。2月24日の侵略開始から、主要な作戦として掲げたドンバス地方の半分を掌握するのに4か月余りを要した。残るドネツク州では、約4割を管理するウクライナ軍が、米欧に供与された重火器を頼りに徹底抗戦の構えだ。

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3日、ウクライナ東部リシチャンスクで、炎上した住宅の消火活動を行う消防隊=AP
3日、ウクライナ東部リシチャンスクで、炎上した住宅の消火活動を行う消防隊=AP

 タス通信によると、プーチン露大統領は4日、セルゲイ・ショイグ国防相と会談し、ロシア軍について、「ルハンスクでの成功と勝利をもたらした部隊には休養が必要だ」と強調し、労をねぎらった。その上で、「それ以外の部隊がルハンスクと同様の結果を出すよう願っている」と述べ、ドネツク州の制圧に向けた期待感を示した。ルハンスク州の親露派武装集団トップは4日、露国営テレビで、州の制圧宣言に関し、「露軍兵士やプーチン大統領、ロシア国民のおかげだ」と謝意を表明した。

 露軍による全域制圧の宣言は、3月の南部ヘルソン州に次いで2州目だ。だが、露国営テレビは祝賀ムードをあおっていない。

 理由の一つは、目的達成に時間がかかったためだ。プーチン氏は侵略当初、ドンバス地方の「解放」を主要な目的に掲げていた。だが、その後、首都キーウを短期で陥落させることに固執した。結局、首都を陥落させられないまま、3月下旬にはドンバス地方の制圧に照準を戻した経緯がある。

 露軍側に多くの犠牲が出たことも関係している。露軍は5月、ルハンスク州の要衝セベロドネツクとリシチャンスクを隔てるドネツ川の渡河作戦に失敗し、計70台以上の戦車や装甲車などを失ったとされる。プーチン政権はその後、兵員の確保に苦労しているとの情報が相次いでいる。

 一方、ウクライナ軍側はルハンスク州からの部隊撤収を余儀なくされた。米欧が供与する重火器の本格投入の遅れが響いたとみられる。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は3日、重火器や兵員数で優勢な露軍に制圧地域の拡大を許してきたことを認めた。

 ただ現在は、重火器が活用され始めている模様だ。米軍に供与された高機動ロケット砲システム(HIMARS)を扱うウクライナ軍兵士は、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に、露軍がドネツク州への進軍拠点にしている東部ハルキウ州の露軍兵舎などへの攻撃にHIMARSを使用していると説明した。

 ドンバス地方の戦闘は激化しており、ウクライナ側の1日あたりの戦死者数は200~500人とされ、ロシア側も多大な犠牲者が出ているとみられている。英国防省は4日、「ドンバス地方を巡る消耗戦は今後数週間では変化しないだろう」と指摘した。

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