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支持率 本当に正確?…9調査でバラツキ

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生データ 人種や年齢で「補正」

 【ワシントン=小川聡】米大統領選が再び接戦となる中、メディアや専門会社が発表する世論調査の結果に関心が集まっている。ただ、回答数の生データを「補正」する手法などでバラツキが生じやすく、一つの調査結果で判断は難しい。

「トランプ優勢」も

 米政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス(RCP)」によると、直近に行われた9世論調査の平均支持率(5日集計)は、民主党のヒラリー・クリントン氏(69)が46・6%、共和党のドナルド・トランプ氏(70)が44・8%で、大接戦の様相だ。

 9調査はいずれも、クリントン氏の「メール問題」が再燃した28日以降に行われたが、このうち、7調査ではクリントン氏が1~5ポイントリード。ロサンゼルス・タイムズ紙(LAT)などが行った調査のみでトランプ氏が5ポイントリードした。残りの一つは支持率が同じだった。

分析手法

 バラツキが生じるのは、調査対象が違うことに加え、分析手法による部分も大きい。世論調査専門家は通常、有権者の回答数などの生データをそのまま公表せず、本番で投票する有権者の人種・年齢構成などを独自に予測し、それに割合が合致するように回答数を修正する「補正」を行っている。

 ニューヨーク・タイムズ紙によると、同紙が9月中旬にフロリダ州で行った世論調査の元データを4人の専門家に渡し、「補正」を依頼したところ、3人がクリントン氏リード、1人がトランプ氏リードと「結果」が分かれた。クリントン氏が4ポイントリードとした専門家は、本番で投票する有権者の人種構成を白人65%、ヒスパニック系15%と予測して「補正」。トランプ氏の1ポイントリードとした専門家は、それぞれ70%、13%としていた。生データでは白人の間ではトランプ氏が、ヒスパニック系ではクリントン氏が強かったとみられた。

 同紙は別の記事で、RCPで唯一、トランプ氏リードとしたLATなどの調査は、イリノイ州に住む19歳黒人男性のトランプ支持の回答が、他の平均的な回答者の30人分の重みを持つように「補正」するなど、修正が大きいと指摘している。

問題点

 高学歴者が「トランプ支持」を隠す傾向があり、電話調査の場合、インターネット調査に比べて約6ポイント、低くなるとの米調査会社「モーニング・コンサルト」の研究がある。

 クリントン陣営は、戸別訪問で投票を呼びかけ、世論調査の対象になっていない「投票するつもりのない有権者」の掘り起こしに成功していると主張している。

 携帯電話が調査の対象外となっている場合があるほか、世論調査に応じる人の割合が8%にまで下落しているなどの問題点も指摘されており、多くの専門家が「以前ほど正確な予測はできない」としている。

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1501274 0 アメリカ大統領選挙2020 2016/11/06 05:00:00 2016/11/06 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/09/20200924-OYT1I50086-T.jpg?type=thumbnail

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