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トランプ氏のツイッターを分析<2>新型コロナをどう見たか

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トランプ氏のツイッターを分析

 10月1日に新型コロナウイルス感染が判明したトランプ氏。入院前には高熱を出し、一時は血中酸素濃度が低下して酸素吸入を行うほど危険な状態になったとされる。ホワイトハウス内でも側近らの感染が次々と判明し、集団感染も疑われている。今では、「復活」をアピールするトランプ氏は、新型コロナウイルスをどう見てきたのか。ツイッターでの発言を基に振り返る。(読売新聞 丸山公太)

退院し、ヘリコプターでホワイトハウスへ向かうトランプ大統領(10月7日、AP)
退院し、ヘリコプターでホワイトハウスへ向かうトランプ大統領(10月7日、AP)

余裕

 アメリカでは2020年1月21日に初の新型コロナウイルス感染者が確認された。トランプ氏は、1月24日の投稿で初めてウイルスに言及する。

 「中国はコロナウイルスの抑え込みに一生懸命取り組んでいる。(略)アメリカ国民に代わって習主席に感謝する!」とし、まだ余裕が見える。27日にも「習主席には、いかなる支援も提供すると伝えた。我々の専門家は非常に優秀だ」と中国に支援を申し出ている。

 ただ、2週間以内に中国に滞在経験がある外国人について、一部を除き2月2日から入国を拒否した。2月28日には「中国で始まったコロナウイルスは世界中に広まったが、アメリカでは私が国境を早めに閉鎖したので、とても(感染拡大のペースが)ゆっくりだ」と自らの成果を強調していた。

 科学的根拠が乏しい発言も始まった。2月7日には「暖かくなったらウイルスは弱り、消え去るだろう」と投稿した。

焦り

 3月に入ると感染者が急増し、死者も確認された。トランプ氏は次第にコロナの脅威を認識する。

 9日には「昨年はアメリカで3万7000人がインフルエンザで亡くなった。平均すると、年に2万7000人から7万人の間だ。経済活動は閉鎖されず、続いていく。今の時点で、感染者は546人が確認され、死者は22人だ」とインフルエンザと比較しており、この時点では危機意識は薄い。

 しかし世界保健機関(WHO)の統計によると、20日には感染者が1万人を超え、23日には3万人、24日には4万人と爆発的に増加。3月26日には「世界は見えない敵と戦争状態にある」と投稿し、戦時下の大統領として自らを誇示する姿勢に(かじ)を切った。

 感染対策も活発になってくる。11日にWHOがパンデミックを表明すると、トランプ氏はヨーロッパからの外国人の入国禁止に踏み切る。13日には非常事態を宣言。国務省は19日、アメリカ国民すべてに海外渡航を中止するよう勧告した。ただ、強気な姿勢は変わらず、4月25日には「(コロナウイルスは)奇跡的に終息するだろう!」と根拠に乏しい投稿をした。

 7月11日には、公の場で初めてマスク着用姿を見せた。20日には、「見えない中国ウイルスに立ち向かうためにも我々は一つになろう。ソーシャル・ディスタンスが取れないときはマスクをつけるのが愛国的だ!」と投稿した。ただ、自身はマスクをつけることに消極的で、大規模集会などではトランプ氏も支持者の多くもマスクを着用せずに参加していた。

 感染者の増加は続いても、トランプ氏は感染対策に責任を負うそぶりはない。「コロナウイルスの感染確認数が多い唯一の理由は、我々のテストがほかの国よりずっと優れているからだ」と主張した。「世界中に広がった中国ウイルスに対して、素晴らしい仕事をしたとされている。フェイクニュースはこれを報じていない。USAはすぐに、これまで以上に強くなるだろう!」としている。アメリカの死者数は9月22日に累計20万人を超えた。

 再選への懸念を抱き、感染対策に対する批判の矛先を他へ向けようとしている面もある。中国を「敵」にするために、3月16日にウイルスを「中国ウイルス」と呼び始めた。5月27日に死者が10万人を超えると、29日には「コロナウイルスは、発展を続ける中国からのひどい『贈り物』だ!」と投稿した。また、感染が急拡大したニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事の対応を非難し、「無能」と呼んだ。大統領選の対抗馬ジョー・バイデン氏には、9月29日に「コロナ対策でバイデン氏の言うことを聞いていたら、何百万人もの人が亡くなっていただろう!」とするなど、「トランプ節」は相変わらずだ。

感染

 10月1日夜、側近のホープ・ヒックス元広報部長の感染が判明すると、トランプ氏は「隔離プロセスに入る」と投稿。メラニア夫人とともにウイルス検査の結果が陽性と判明すると、「我々は直ちに隔離と回復プロセスに入る。一緒に乗り越えよう!」と投稿した。

 4日には入院先から車で一時外出し、病院周囲に集まっている支持者に手を振り健全ぶりをアピールした。これに対し、メディアからは批判の声が上がったが、「私が手を振らなかったら、今度は『失礼だ』と報じただろう!」と反論。5日朝には「投票を!」とする投稿も19回連続で投稿し、支持者へのアピールを忘れなかった。

 トランプ氏の陽性判明後も、側近たちの間で次々と感染が判明している。それでも「コロナを恐れることはない。ウイルスに人生を支配されるな。(略)20年前より調子がいい!」と新型コロナウイルスを軽視する姿勢は変わっていない。(日付は現地時間)

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1584385 0 アメリカ大統領選挙2020 2020/10/28 15:00:00 2020/11/04 09:29:36 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201027-OYT8I50072-T.jpg?type=thumbnail

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