敗北宣言はいつ? 負けを認めて生まれた「名演説」
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米大統領選では通常、主要報道機関が各州の集計などを基に、当選確実の候補者を投開票翌日未明までに報じる。敗者は速やかに敗北を認め、勝者は勝利を宣言して長い戦いを終える。
始まりは祝電、平和的な政権樹立へ
敗北宣言は平和的な政権樹立の第一歩と言える。1896年に敗れたウィリアム・ブライアン(民主)がウィリアム・マッキンリー(共和)へ祝電を送ったことから始まったとされる。
数々の名演説も生んだ。1952年の選挙で敗れたアドレー・スティーブンソン(民主)はテレビ演説で、ドワイト・アイゼンハワー(共和)の勝利を美しくたたえた。
2016年のヒラリー・クリントン氏(民主)はメディア報道の後、投開票翌日未明にトランプ氏に電話し、敗北を認めた。トランプ氏の勝利は「番狂わせ」だった。クリントン氏の演説はその日の昼近くにずれ込んだ。クリントン氏は後に、敗北演説を用意していなかったと明らかにした。
トランプ氏、負けを認めるかが焦点
今回の選挙では、仮にトランプ氏が開票後に敗色濃厚となった場合、その諾否が焦点となる。トランプ氏が郵便投票を不正の温床として批判し、開票結果の受け入れについてあいまいな姿勢を示してきたからだ。
