トランプ氏のツイッターを分析 2万3110ツイートから見えたもの

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

就任演説で「アメリカを再び偉大に」と訴えるトランプ大統領(2017年1月20日、ワシントンの連邦議会議事堂前で)
就任演説で「アメリカを再び偉大に」と訴えるトランプ大統領(2017年1月20日、ワシントンの連邦議会議事堂前で)

 アメリカのトランプ大統領は、初当選した前回の大統領選からツイッターを駆使し独自のメディア戦略を取っている。就任後、トランプ氏の公式アカウントの投稿はさらに過激化し、自身の意に沿わないメディアや団体を感情的に攻撃したり、真偽のあいまいな情報を拡散したりと、物議を醸すツイートは後を絶たない。読売新聞はトランプ氏が就任した2017年1月20日朝から2020年9月30日夜までのツイッターのデータ2万3110件(リツイートを含む)を取得し、内容を分析した。つぶやく頻度や多用する言葉などを詳細に調べ、トランプ氏がツイッターをどう使ってきたのかを見てみよう。(読売新聞 丸山公太)

増え続けるツイート

 トランプ氏は大統領就任前からツイッターを選挙戦のツールとして使いこなしてきた。就任後もその傾向は変わらない。自身にかかわる疑惑が明るみになったり、不都合な出来事があったりするたび、感情的ともいえる投稿を繰り返した。

 ツイートのみに限ると、大統領に就任した2017年1~6月までは月平均で136だったが、18年1~6月は218回、19年1~6月は311回、20年1~6月の間も454回と数字を伸ばしている。

 最もつぶやいた月は、直近の20年9月の722回で、1日平均で24回、1時間に1回はツイートしている計算だ。大統領選のため遊説に向かう自身の動向を伝えたり、民主党のジョー・バイデン候補を「Sleepy Joe」(眠たげなジョー)など貶(おとし)めたりする投稿を多くしたからだ。

トランプ氏の月別ツイート数(リツイート除く)
トランプ氏の月別ツイート数(リツイート除く)
トランプ氏の月別ツイート数(リツイート含む)
トランプ氏の月別ツイート数(リツイート含む)

リツイートの数・比率が上昇

 リツイートを含むと、最も投稿したのはやはり今年9月で1352回。20年5月以降、7月を除きすべての月で1000回を超えている。文章を考えて記入するツイートより、他者のツイートを利用するリツイートの方が手軽にできる。このリツイートの多用で、フォロワーのタイムラインに自身の発信が表示される時間を増やすことが狙いとみられる。大統領選の投票日11月3日が近づき、フォロワーに必死にアピールしている様子がうかがえる。19年3月の全投稿に占めるリツイートの割合は28%だったのに対し、20年9月は46%にまで急増している。

睡眠時間は?いつ起きている?

時間帯別ツイート数
時間帯別ツイート数

 時間帯別で最もつぶやいているのは午前7時台で、全ツイートの10%を占める。午前6時から11時の午前中では全体の4割を占める。ニューヨーク・タイムズによると、この時間帯は側近たちが近くにおらず、ホワイトハウスの寝室でお気に入りのFOXニュースを見ながらツイートしているという。

 夜では午後11時台には997件あるが、午前0時台に327回、1時台に95回、2時台に39回、3時台に21回、4時台に140回とペースを落とし、5時台から863回と投稿が増えている。トランプ氏の睡眠時間は3~4時間と言われているが、午前0時から5時の時間帯に就寝している様子が見て取れる。(時間はアメリカ東部時間、数字は小数点以下は切り捨て)

よく使う言葉は?

 敵・味方に峻別(しゅんべつ)して分断をあおるのがトランプ氏の政治手法だ。誇張を織り交ぜながら簡単な言葉で支持者に政策や共和党員を称賛する一方、敵に対しては執拗(しつよう)に攻撃を加える。トランプ氏の公式アカウントからリツイートを除いた1万4444ツイートを分析し、どんな言葉を多用しているのかを集計した。(「I」「are」「the」など一般的な言葉は除外)

 トランプ氏は以前から、「小学生でも理解できる言葉が多い」とアメリカのメディアから指摘されてきた。それを裏付けるかのように最も多く使われている言葉は、「great(greatest、greatly含む)」で3391回だ。トランプ氏のスローガン「MAKE AMERICA GREAT AGAIN」をはじめ、自身の政策を称賛する「great work!(素晴らしい仕事をした)」や共和党議員に対する「he will be great(彼は偉大になるだろう)」などと使われる。「great」は「very」の1548回、「big(biggest含む)」の1151回に比べても突出して多く、4回に1回の頻度で登場している。他にも「more」(1006回)「good」(673回)なども多く、日本の小学生でも理解できる単語が多い。

敵なのに?敵だからこそ?多い言及

トランプ大統領の就任式後、夜になっても抗議を続ける人たち(右)と口論する支持者たち(2017年1月20日、ワシントンで)
トランプ大統領の就任式後、夜になっても抗議を続ける人たち(右)と口論する支持者たち(2017年1月20日、ワシントンで)

 対立する民主党や民主党員を示す「democrat(複数形、demsなど略称含む)」は1920回。「増税を望むなら民主党に投票を!」など感情をぶつけるような投稿が多かった。一方、共和党を意味する「republic(republican含む)」は786回と、民主党の半分以下にとどまった。

 CNNやニューヨーク・タイムズなど大手報道機関を批判する際に多用される「fake(偽の)」は1061回、でっち上げを意味する「hoax」も227回、「enemy of the people」(国民の敵)も50回となった。意に沿わない報道機関を悪者に仕立てることで、影響力を弱めることが狙いだ。

 前大統領のオバマ氏を意識している面もある。「obama」(286回)やオバマ政権が導入した医療保険制度を意味する「obamacare」(82回)は計368回だった。

無断転載・複製を禁じます
1600361 0 アメリカ大統領選挙2020 2020/11/04 07:02:00 2020/11/04 07:02:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201102-OYT1I50056-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ