お米のよろこび再発見Project/【広告】企画・制作 読売新聞社ビジネス局

ごはんソムリエが教える お米の豆知識

お米の保存方法

1.お米の保存容器

私たちが食べているお米のほとんどは白米の状態です。玄米を精米して白米にした直後から酸化が始まります。このスピードを少しでもやわらげるために、購入したらすぐに密閉容器に入れましょう。乾燥やにおい移り、水濡れを防ぐことにもつながります。一般的に樹脂製の米袋はピンホールが空いていますので、購入時の袋のまま口を閉じるだけでは密閉状態になりません。保存容器に新しいお米を入れるときは、古いお米を使いきってから。容器に付いたぬかを洗い落として乾燥させてから新しいお米を入れるようにしましょう。

2.お米の保存場所

お米は貯蔵温度が高いほど劣化が進むため、保存容器に入れたお米は冷蔵庫の野菜室へ。野菜室に入らない場合は、冷蔵庫で問題ありません。他の食材で冷蔵庫がいっぱいという場合は、冷蔵庫に入らないぶんを保冷バッグやクーラーボックスに入れておき、そちらから食べ始めるといいでしょう。温度変化もお米の劣化を進めるため、寒い季節でも屋外で保存するのはおすすめしません。玄米の場合でも冷蔵庫で保存することが大切です。

3.お米の保存期間

お米は刺身や牛乳といった生鮮食品のように日数の経過で傷むことはありませんが、味わいが変化してしまう「半・生鮮食品」です。お米は密閉して冷蔵庫で保存しても、白米にしてから2週間ほど経つと味わいが変化し始めます。もちろん食べられないわけではありませんが、お米本来の味を楽しむために2週間ほどで食べられる量を意識してお米を購入するのがベターです。

お米の炊き方

1.はかる

お米は粒の大きさが同じではないため、軽量カップではかるとわずかな誤差が出てしまいます。1合ではたいした誤差ではなくても、炊飯量が増えるとその誤差は大きくなります。おすすめは、ゼロ機能表示付きのキッチンスケール。お米だけでなく、水も正確にはかることができます。まずは、ボウルをのせたら目盛りをゼロに。お米の重さをはかったら、また目盛りをゼロに。洗ってザル切りしたお米をボウルに戻すと、洗ったときにお米が吸った水の重さをはかることができる優れものです。水は1合につき200グラムを目安に。「低アミロース」と呼ばれるもち米のようなやわらかさと粘りを持った品種は190グラムを目安に。あくまで目安ですので、お好みで調整してみてください。

2.洗う

冷たい水を使うほどお米はおいしくなります。お米を洗うのは、精米したときにお米の表面についたぬかを取るため。お米を割らないように優しく洗います。3合程度までならば水を替えるのは2回ほどで大丈夫。その後も白くにごっているのは、ぬかではなく水に流れたお米のおいしさ(でんぷん)です。

3.吸水

お米を洗って、炊飯水をはかったら、ビニールキャップやラップなどでふたをして冷蔵庫へ。低温で6時間以上じっくり吸水させます。すると、米粒のすみずみまで水が行き渡ります。水は熱伝導の役割を果たしてくれるので、しっかりと水が入っていれば、しっかりと熱も入り、ふっくらと炊きあげることができるのです。「6時間は大変!」と思われるかもしれませんが、朝食べるときは前日夜に洗って吸水させ、夜食べるときは朝洗って吸水させるというふうに"炊飯リズム"がつかめれば生活になじんでくるのではないでしょうか。吸水が足りないと冷めてから硬くなりやすいのでお弁当やおむすびの場合は特に吸水は大切です。

4.炊飯

吸水した水にはお米のおいしさ(でんぷん)が流れているため、水を替えずにそのまま炊飯します。炊飯器の普通炊飯モード(白米モード)には温度を上げながら吸水させていく時間も含まれていますが、吸水はすでに済んでいるのでその必要はなく、早炊きモード(高速炊飯モード)のほうがおすすめです。短時間で粒立ちよく炊きあがります。ただし、吸水時間が足りない状態で早炊きモードを使うとおいしく炊けないので注意です。

5.蒸らす

早炊きモードには蒸らし時間が含まれていないため、炊きあがりの合図が鳴ったらふたを開けずにそのまま10分蒸らす必要があります。蒸らしをせずにふたを開けるのは、炊飯中にふたを開けるようなもの。蒸らし前のごはんにはまだ芯があり、蒸らすことでごはんに仕上げの熱が入り、ごはんの表面に残った水も吸われます。ただし、蒸らしすぎるとごはん同士がくっつき、ふたについた水滴がごはんに落ちて水っぽくなってしまいます。

6.飯きり

蒸らし終わったら、しゃもじで釜の中のごはんの上下を返してほぐします。炊きムラを均一にしたり、余分な水分を飛ばしたり、ごはん粒の表面にツヤや粘りを生み出したりと、お米の味わいを左右する工程です。釜の底や側面からごはん粒をつぶさないように優しくほぐすことが大切。量に合わせてしゃもじでごはんを2つの部屋に分けたり、十字に切って4つの部屋に分けたりして、部屋ごとにほぐしていきます。使うしゃもじは先端が薄くなっていて、ごはんがくっつきにくい材質や形状のものがおすすめ。蒸らした後にそのまま放っておくと、ごはん粒同士がくっついてしまったり、べたついてしまったりするなど、食感を損なってしまいます。

土鍋でも

一般的な土鍋の場合、しっかり吸水したお米を土鍋に移したら中強火にかけます。沸騰したら弱火にして10分加熱して、消火後に10分蒸らしたら炊飯完了です。点火から8~10分程度で沸騰するように火力を調整するのがポイント。鍋の材質や形状、炊飯量によって火力は変わるため、何度も炊飯しながら良い塩梅を探ってみましょう。

柏木智帆(かしわぎ・ちほ)ごはんソムリエ/米・食味鑑定士/小児食生活アドバイザー/お米ライター

福島県在住 元神奈川新聞記者。

年間400種以上のお米を試食し、お米の各種コンテストの審査員を務める他、「お米の消費アップ」「お米文化の再興」をテーマにさまざまなメディアでお米の魅力を発信している。

2021年から「おむすび権米衛」のアドバイザーを務める。

現在、6歳になる女児の子育てに奮闘中!

著書に「知れば知るほどおもしろいお米のはなし」(三笠書房)、「お米がもっと好きになる。炊き方、食べ方、選び方」(技術評論社)。

現在、FNNプライムオンライン「お米がもっとおいしくなるコラム」を連載中。

公式インスタグラム : https://www.instagram.com/chiho_kashiwagi/