一見華やかな繊維・アパレル業界だが、布の染色時にスチームや洗浄などの工程で大量の水を必要とし、その排水による水質汚染は世界的問題になっており、在庫過多による大量廃棄問題も抱える。この長年の課題解決のために真正面からアプローチしたのが「FOREARTH」だ。
もともと技術力に定評のある京セラだ。世界トップシェアを誇る「インクジェットヘッド」や「インク」「ハード、コントローラーなどの機器開発」など、グループ内の各事業部に分散している精鋭たちを、部門横断型で集めて、技術を掛け合わせていく。この開発体制が大きな推進力となり、ブレイクスルーにつなげていった。
最大の特長は、水の使用量を極限にまで削減した「WATER FREE(ウォーターフリー)」というコンセプトの実現だ。従来の染料捺染では、製版から捺染、版洗浄までの8工程のうち、多くの水を使用する捺染、スチーム、洗浄、版洗浄までの4工程で、生地1kgあたり153Lもの大量の水を必要とした。一方、「FOREARTH」は、プリントと乾燥のみの2工程で完了する。この間の工程での水の使用量はゼロ。唯一、機器のメンテナンス時に使用する洗浄水も再利用する「循環ベルト洗浄システム」の採用で、必要とする水は、生地1kgあたりわずか0.02Lと、従来から99%*の削減が実現した。
※ 京セラドキュメントソリューションズ調べ(2022年)
