INTERVIEW
人の心を動かしたい
年齢を重ねるごとに魅力が増していく、松重豊さん。歳を重ねてからは、体調管理や何かを選ぶ時に自分の感覚を大切にしているとか。日々の小さな幸せや、表現者としてのこれからについてお聞きしました。
体調管理については特別なことはしていないですね。昔はウォーキングや筋トレを日課にしていましたが、長年の相棒だった愛犬を見送ってからは、その日課もいったん手放してみました。歩きたい日は歩く、体が必要ないと言う日は休む、と体の“シグナル”を受け取るようにしています。日々の掃除や洗車もいい運動になっている気がしますね。午後はデカフェにして、自律神経を整えることも意識しています。体の整え方も年齢に合わせて変えていくことが必要だなと実感しています。

『孤独のグルメ』の撮影は前日から食事を制限して、最高においしく食べられる状態で臨んでいます。心からの「おいしい」は画面の向こう側にも伝わりますから。この作品のおかげで、初めて行くお店でも店構えや大将・女将さんの顔を見て「ここは間違いない!」と直感で感じられるようになり、おいしいお店を選ぶスキルが上がりました(笑)。

一日の終わり、眠気を感じてすっと眠りに落ちていく瞬間が幸せです。そういう時は心も落ち着いているし、質の良い睡眠がとれているということ。朝目覚めて掃除を始めたときに「ちゃんと寝られたな」と思えるのは、体が健康で生活も充実している証しだと思います。
役者という職業は謎が多いし到達点もわかりませんが、僕しかいないと言ってもらえて、自分でも納得できる役をやりたいと考えています。一方で、文章や監督業などの違う視点でのアプローチにも挑戦していきたいですし、今後も色々な形、色々なポジションで見る人の心を動かす作品に携わる役割を全うしたいですね。


