はじめてのボーナス、どう使う?
貯蓄・投資・ご褒美の"正解バランス"

社会人になって初めてのボーナス!給与とは違い、まとまったお金が入ると「何に使おうかな~」と楽しみになりますよね。またその一方で、「全部貯金したほうがいいのかな」「少しくらい自分に使ってもいいのかな」と迷う人も多いのではないでしょうか。初めてのボーナスは、まとまったお金をどう管理し、どう使うかを考える大切な機会です。初ボーナスを使う前に「マイルール」を考えてみませんか?

まずは「ためる」「ふやす」「使う」に分けて考える

初めてのボーナスでおすすめしたいのは、使い道を「貯蓄」「投資」「好きに使う」の3つに分けて考える方法です。

目安は、貯蓄4割、投資2割、好きに使う4割。たとえばボーナスが10万円出たなら、4万円は生活防衛のための貯蓄、2万円は新NISAなどを活用した長期の積み立て投資、4万円は欲しかったもの、旅行・外食、家族へのプレゼントなど、自分が使いたい物に回します。

もちろん、この割合が絶対の正解ではありません。すでに貯蓄がある人は、投資や自己投資を増やしてもいいですし、ひとり暮らしを始めたばかりの人は、貯蓄を多めにしてもよいでしょう。大切なのは、なんとなく使うのではなくあらかじめ役割を決めることです。

特に社会人1〜2年目は、急な出費への備えがまだ十分でない人も多い時期です。家電の買い替え、帰省費、友人の結婚式、医療費など、予定外の支出は意外とあります。まずは、生活費の1〜3か月分を目標に、生活防衛資金をつくることを優先しましょう。

投資は少額からで十分です。初めてのボーナスでいきなり大きな金額を投資に回す必要はありません。
NISAは運用益が非課税になる制度で、積み立てるタイプ(つみたて投資枠)は、国が認めた長期投資にふさわしい商品しかラインナップされていないため、投資初心者も始めやすいでしょう。投資で大切なのは、一度に大きく増やそうとすることではなく、無理のない金額で長く続けることです。ゆとりある未来の自分への一歩にしていきましょう。

ありがちな失敗は「全部使う」「全部ためる」の両極端

初めてのボーナスで気をつけたいのは、勢いで全部使ってしまうことです。まとまったお金が入ると、家電やブランド品、旅行など、普段は手が届きにくいものにも気持ちが向きやすくなります。もちろん、自分へのご褒美は悪いことではありません。しかし、使ったあとに生活費が足りなくなったり、帰省費、冠婚葬祭などの支出に慌てたりしては、せっかくのボーナスが不安の原因になってしまいます。

反対に、「全部貯金しなければ」と我慢しすぎるのも考えものです。頑張って働いた実感が得られず、家計管理がつらいものになってしまうことがあります。節約や貯蓄は、長く続けることが大切です。そのためには、今の自分を励ますお金も必要です。

物価高の影響で日々の支出を抑える意識が強まるなか、すべてを我慢するのではなく、価値を感じるものにはお金を使う「メリハリ消費」も大切です。なんとなく使う支出は減らし、満足度の高い支出には予算を取る。この考え方は、ボーナスにも当てはまります。

自分にとって満足度の高い支出をあげてみましょう。家族との食事、友人との旅行、ひとり旅、仕事で長く使える靴やかばん、スーツ、資格取得に向けた費用、こうした支出は後悔が残りにくい使い方です。また、自分のためだけではなく、人が喜ぶお金の使い方も、自分の満足度を高めてくれます。両親や祖父母、お世話になった人へのプレゼントなども素敵ですね。単に物を買って終わりではなく、感謝の気持ちや経験、自分の成長につながる支出は、満足感が長く残ります。

一方で、注意したいのは「ボーナス払い」です。ボーナスが入る前からクレジットカードのボーナス払いを重ねてしまうと、自由に使えるお金がほとんど残らないこともあります。

初めてのボーナスは、一生に一度しかありません。金額の大きさにかかわらず、「初ボーナスでこれを買った」「これをした」と思える使い道があると、一生の思い出にもなります。
「将来への安心のために貯める分」「未来の自分のためにふやす分」「そして今の自分を励ますために使う分」の3つに分けて活用しましょう!


飯村久美(いいむら くみ) ・ファイナンシャルプランナー

FP事務所アイプランニング代表/ファイナンシャルプランナー 大手金融機関での勤務を経て、2006年にFP事務所を開業。お金の知識を生活者目線で わかりやすく伝え、無理のない家計管理や将来設計をサポートしている。個別相談を 中心に、セミナー講師、メディア出演、記事監修・寄稿など幅広く活動。家計相談は 1,200世帯以上。著書に『年収300万円でもラクラク越えられる「貯蓄1000万円の壁」』(KADOKAWA)、『子どもを持ったら知っておきたいお金の話』(KADOKAWA/中経出版)、『ズボラでもお金がみるみる貯まる37の方法』(アスコム)などがある。

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