「社会的関心から宅建資格取得」
日本テレビアナウンサー 森圭介さんインタビュー vol.2
ファイナンシャル・プランニング(FP)技能検定2級と宅地建物取引士(宅建)の2つの資格試験に合格した日本テレビアナウンサーの森圭介さん。暮らしとお金について今、気になっていることをお聞きしました。
――お金についてどんなテーマに関心がありますか?
現在のようにインフレが進むと、貨幣価値が落ち込んでお金を銀行に預けているだけでは、結果的に資産の価値が目減りしてしまいます。
しかし、こうした内容を知らない人はどうなるのでしょうか。知っている人と知らない人では、1年後はそれほどの差にならないと思うんですけど、10年後や20年後には、追いつけない差になってしまいます。そうであれば、差がつく前のタイミングである、20年前にきちんと、金融についての知識を伝えたいなという気持ちがあります。資産運用については、金融教育にかかわる点に興味と問題意識を持っています。
――不動産の分野はどうでしょうか?
「空き家問題」にずっと関心がありました。宅建の試験に合格後、講習を受けて登録し、宅地建物取引士の資格を取得しました。FPの試験勉強の一環で不動産について学び、空き家問題についてもっと知りたくて宅建の資格試験の勉強を始めたんです。不動産のことがわかってくると、社会の見え方の解像度が変わってきます。
日本全国で空き家の戸数は現在、900万戸を超えています。都市部にいても少し感じますけれども、地方に行くと、空き家率の高まりを目で見て実感します。空き家が増えれば、治安も悪くなりますし、犯罪リスクも高くなります。
と同時に社会のインフラが維持できなくなってくるわけです。空き家問題の背景には、少子高齢化の進行があります。我々は10年後、20年後あるいは30年後に、今のこの国の形を残していけるのだろうか。どうやって残せばいいんだろうということをよく考えていますね。この遠い未来と少子高齢化という漠然とした問題を結び付けているのが、自分にとっては空き家問題です。
――社会全体では、どんなことが気になりますか?
社会保障制度は、これまでは「若い人がお年寄りを支える」ことが基本的な考え方でした。少子高齢化社会では、「お年寄りが子育て世代を支える」というように、全ての世代にわたって、「誰かが誰かを支える」ことがテーマになってくると思います。こうした中では、「自分がよければいい」ということではなくて、みんなが少しずつ、「我慢」や「譲り合い」をしていけばいいんじゃないかなといったことも考えていますね。
報道番組についていると、毎日、知的好奇心をかきたてられるようになりました。
原稿を読みながら、「ここはそうだよな」と感じたり、問題提起を受けると、「10年後はどうしたらいいんだろう」と考えたりしながらニュースを伝えることができています。
FPと宅建の資格は、今の仕事に直接、役立っているわけではないですけど、ニュースを伝えるという意味ではものすごく大きな財産になりました。
1978年11月生まれ。2001年日本テレビ入社。「news every.」メインキャスター、「追跡取材 news LOG」メインキャスター。これまで箱根駅伝や情報番組(「ズームイン!!SUPER」「スッキリ」「ZIP!」)などを主に担当した。宅地建物取引士、FP2級取得。
