自分で設定した問いに責任を持って向き合うことで貧困やジェンダーの課題を探究
社会学部社会政策科学科 堅田香緒里准教授ゼミ
前列左から、山地あがたさん(社会政策科学科)、堅田(かただ)香緒里准教授、太田匡美さん(社会政策科学科)、後列左から、大塚つづみさん(社会学科)、藤田紘大さん(社会学科/ゼミ長)、輕部航さん(メディア社会学科) ※全員、社会学部3年
ゼミでの学びの集大成となる卒業論文を書き上げ、満面の笑み
夏合宿では、難しい文献を集中して読み解くことで知識を強化。今年は初の試みとして、 他校との合同ゼミ合宿を予定している
お互いを愛称で呼び合い、和気あいあいとした雰囲気。多摩キャンパスの恒例行事であるスポーツフェスティバルにも 一緒に参加
「貧困、ジェンダー、福祉をテーマに、研究に取り組んでいます」と紹介してくれたのは、ゼミ長の藤田さん。「主な活動の一つは、それぞれの興味に基づいて自由に深掘りしていく個人研究です。研究成果として、年2回は論文をまとめます。私は労働現場での課題に着目し、昨年は男性の育児休暇取得や長時間労働が抱える問題是正について研究を進めました」
「成年後見人制度」をテーマにしているのは、山地さん。「認知症や知的障がいなどによって、十分な判断能力を持たない人を保護し、支援する制度です。調べていくうちに、パターナリズム(立場の強い人が弱い人に対して、相手のためという理由から、本人の意思を無視して決めてしまうこと)による問題点なども浮かび上がりました。成年後見人制度は奥が深いので、もっと勉強したい」と意欲を見せます。
「異なる他者の世界を理解するために、自分の『当たり前』を問い直すこと、そして自ら問いを設定し、その問いに責任を持って向き合うことを大事にしてほしい」と語る堅田准教授。想像力と考える力を強化するため、文献の読解に注力しています。「日常のゼミでは、先生から紹介された文献を輪読しています」と語るのは大塚さん。「章ごとに発表担当者を決め、他のメンバーは読書メモを取りながら自分の視点をまとめます。全員が一度は発言を促されるので、ディスカッションを重ねるうちに、相手の見方を受け止める力と自分が伝えたいことをまとめる力が身に付きました」と笑顔を見せます。
「 ゆる・ふぇみカフェ※1」や「 ふぇみゼミ※2」などの課外活動にも意欲的で、毎年11月には「学部研究発表会」にも参加しています。「昨年は、就活、婚活、妊活、保活など『○活』をテーマに、グループに分かれて探究しました」と語るのは、発表時に司会役を務めた太田さん。「グループごとの中間報告で得られた気付きを、自分たちの研究に取り込んでいく。知恵の集約という、グループ研究ならではの醍醐味を感じました」と目を輝かせます。
堅田ゼミでの学びを通じて、将来を見据えているのは輕部さん。「社会的弱者について研究を深めています。現代社会の中で、その存在は認知されてきていますが、弱者となった背景や社会構造までは掘り下げて語られていないと感じます。ゆくゆくは報道記者になって、『何故』と問いながら変遷を追い、社会構造の問題があれば明らかにしていきたい」と理想に燃えます。
※1 ゆる・ふぇみカフェ :カフェを楽しみながら、領域を横断してジェンダーを語り合おうというイベント。堅田准教授も運営に関わっている。
※2 ふぇみゼミ :18歳~ 20代を主な対象とした、ジェンダーと多様性をつなぐフェミニズム自主ゼミナール。
(初出:広報誌『法政』2018年6・7月号)
- 社会学部社会政策科学科 堅田香緒里准教授ゼミ
堅田(かただ)香緒里准教授
藤田紘大さん(社会学科/ゼミ長)
山地あがたさん(社会政策科学科)
太田匡美さん(社会政策科学科)
大塚つづみさん(社会学科)
輕部航さん(メディア社会学科)
※全員、社会学部3年
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